オリンピックの優勝者に送られる金メダル。これには国際オリンピック委員会で大きさ、素材などが決められています。
メダルの大きさは7~12センチ、厚さは0.3~1センチ、重さは0.5~0.8キログラム。形は原則として丸型となっています。
素材についても決められているのですが、実は金メダルといってもすべて金で作られているわけではないのです。第12回ストックホルム大会までは金で造られていましたが、それ以降は「銀を土台にその周りに金張りする」ことになりました。それも銀の純度は1,000分の925、この時に使う金は6グラム以上と定められています。しかも、夏季オリンピックの際はギリシャ神話の勝利の女神「ニーケ」を描くことになっています。
もっとも冬季オリンピックにおいて、この原則は守られていません。フランスのアルベールビル冬季オリンピックの際にはガラスを土台にしていました。いかにもフランスらしいデザインですが、表面も金は一部しか使われていません。
長野オリンピックの時は直径8センチ、厚さや約1センチ、重さは約250グラムでした。しかも表面は純金ではなく、漆工芸と七宝焼きを織り交ぜていました。もっとも、日本オリンピック委員会では「日本は完全にオリンピック憲章に則っている」と言っているのですが。ただ、日本の金メダルは芸術性が高く、金製よりはるかに価値があったのではないでしょうか。