一時、「100歳になったら記念品を贈呈」という自治体がかなりありました。その中でユニークだったのが、宮城県柴田町。1992年4月、「100歳になったら100円相当の金塊をプレゼントする」という条例を出しました。この月、100歳になったお年寄りが出たが「記念に現金では味気ない」として、条例を作って金塊を贈ることにしたものです。
かつて、「70歳以上の人は古来希なり」といわれ、70歳以上の人が少なかったのです。ですが、これは昔の話。日本には既に1,000人を越す100歳以上の老人がおり、その数は増加する一方。すべての町がこのようなプレゼントをしたらそのうち金の大きな需要になるかもしれないと期待されたましたが、その後、同町は財政難により条例を廃止してしまいました。
また、第3子以降について純金を贈呈する自治体も現れました。この自治体は大分県の豊後高田市。出生率の低下から人口減に悩み、かくして「生めよ増やせよ」となった次第です。
「第3子以降は生まれた時に2万円、小学校に入学する時に純金100グラムを贈呈する」というもので、1998年度から実施しました。今では、生誕時の現金贈呈は拡大したものの、金の贈呈はやめています。
もっとも、大学を卒業するまでには6,000万円以上かかるともいわれる日本だけに、この程度の金ではとても「それでは子供を」といくかどうか。ピカピカの1年生にピカピカの金を贈れば、現金を贈るよりちょっとしゃれた感じの作戦になるといえるのですが。