71話「風とともに去った金」

2024-10-09

 アメリカで金が発見されたのはカルフォルニアが最初ではない。1792年、金があまりないと思われていたアメリカで大量の金が埋蔵されている金鉱が発見された。場所は『風とともに去りぬ』の舞台となったジョージア州のアトランタ北部にあるダロネガという土地だ。しかし、ここには悲しい歴史が残っている。
 ダロネガはチェロキーという先住民のインディアンの国だった。ところが金が発見されると、時の大統領ジャクソンが1830年「強制移住法」を制定、先住民を追い出して金を採掘、さらに造幣所を設立したのだ。ダロネカで発掘された金は当時のお金で約4,000万ドル。今の価格に換算すればさて、いくらになるだろうか。ちなみに、現在は金を掘り尽くし廃坑になっているが、採掘跡には金発見の記念館が建っている。
 また、ジョージア州の州庁舎には黄金のドームがある。その金はこの時に採掘された金を使っている。ジョージア州の大農園主は「風と共に去った」が、金もまた風と共に去っていったとは皮肉な話だ。『風とともに去りぬ』はアトランタ周辺を舞台にしているが、ここにはレッド・バトラー船長がスカーレットの相手役として出てくる。バトラー船長はなぜか、いつも金まわりがよい。南北戦争中(1861~1865年)に貿易で儲けたことになっているが、その元手となる資金はどこから出たのだろうか。もしかすると、ダロネカで金を掘り当てたのかもしれない。
 

アーカイブ
43話 古代オリンピック

2024-01-31

金の小話 41話‐50話

42話 貨幣改鋳で五百万両

2024-01-24

金の小話 41話‐50話

41話 黄金半島

2024-01-17

金の小話 41話‐50話

40話 偶然に発見、南アフリカの金山

2023-11-08

金の小話 31話‐40話

≪免責事項≫

*提供される情報はサンワード証券株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。この情報に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格、掲載内容の判断及び同内容に基づく解釈、契約締結等については、などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※商品関連市場デリバティブ取引・商品デリバティブ取引及び取引所為替証拠金取引(くりっく365)に関する重要事項についてはこちら(https://www.sunward-t.co.jp/policy/index.html)をご覧ください。