中国には4大美女とよばれる存在がいます。中でも日本で広く知られている人物は、唐の時代、玄宗皇帝との恋物語で有名な楊貴妃ではないでしょうか。この恋を謳った詩に白楽天が作った『長恨歌』があります。
この中で楊貴妃は、「黄金で飾られた宮殿に住み、黄金の簪で飾った」と謳われています。しかも、詩の中で「金」という文字を9回も使っており「美女に配するには金しかない」と考えたのかもしれません。
楊貴妃は南からレイチという果物を届けさせたといわれているが、金に執着したという説は特に伝わっていません。
ただ、漢の時代以降、中国では「美女は金屋に住む」ことになっており、同時代の詩人
李白は詩で「小小小金屋」、つまり「小小にして金屋に生まれ」と謳っています。
白楽天はそれをなぞったのかもしれませんね。
なお、『長恨歌』には「天長く地久しい時」、という句があります。これは『老子』の言葉とされており、この句は日本に伝えられ、天長くは天皇陛下の誕生日「天長節」、地久しい時は皇后陛下の誕生日「地久節」となったと言われています。