46話 デラックスの語源

2024-03-05

シーザーが台頭する前、ローマ政界のトップに立った男がいます。その名はルクルス(紀元前118~同56年頃)。

彼は中東遠征で大勝利して、一時はカスピ海沿岸まで攻め入って、名将の名をほしいままにしました。

ところが、ルクルスは勝ったにもかかわらず後退を余儀なくされました。

勝った時、略奪品を部下に配るのがローマ風。ところが、ルクルスが部下に配った略奪品は極微量。

多くは自分の懐に入れました。これにより部下がついて来なくなり、元老院によって解任されました。

これは余談ですが、ルクルスがローマに戻り行った凱旋式は、史上空前の豪華な凱旋式だったといいます。

 

「敵から奪ったものとして、戦車、捕虜とならんで、宝石をちりばめた盾、銀の壺、

33個の金杯を積んだ22の担架、8頭のロバに引かれた黄金の輿に56の銀塊、270万ドラクマの金貨が続いた」(『ローマ人の物語』)

 

ルクルスはあり余る財宝を抱えて引退、ローマ郊外の別荘に引き籠って美食に明け暮れた贅沢三昧の余生を送りました。

 

「ある時、キケロとポンペイウスが予告もなく彼を訪れた時、食事に約5万ドラクマをかけました。これは庶民の年収の10倍にのぼった」とか。

いくら民衆の人気が悪くても、気にもとめなかったに違いありません。西欧ではいまでも豪華な食事を「ルクルス式」と呼んでいるそうです。

 

アーカイブ
51話 金王朝の黄金

2024-04-24

金の小話 51話‐60話

50話 美人の代名詞、金蓮歩

2024-04-17

金の小話 41話‐50話

49話 鼠小僧

2024-04-09

金の小話 41話‐50話

48話 イギリスの金貨判定

2024-03-20

金の小話 41話‐50話

≪免責事項≫

*提供される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。この情報に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格、掲載内容の判断及び同内容に基づく解釈、契約締結等については、などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※商品関連市場デリバティブ取引・商品デリバティブ取引及び取引所為替証拠金取引(くりっく365)に関する重要事項についてはこちら(https://www.sunward-t.co.jp/policy/index.html)をご覧ください。