初めて7ドイツを統一して成立したドイツ帝国。それを可能にしたのがフランスとの戦争で得た黄金だった。ドイツは当時、プロイセンと言ったが、オーストラリアとの戦争に勝ち、さらに1871年にフランスとの戦争、いわゆる「普仏戦争」に勝利し、賠償金として、巨額の金を手に入れた。その額は50憶フラン。金に換算すると1451.585トン。おそらく、これまでの賠償金としては史上最高だったのではないか。
それまで、プロシャにはターレルという金貨はあったが、量が少なく、金貨と銀貨を併用、「金銀複本位制」ともいうべきものだった。しかし、賠償金を基に1871年に10マルク金貨と20マルク金貨を造り、同時に金本位制に移行した。
もっとも、因果は巡るという。第一次世界大戦ではフランス、イギリス、アメリカなどの連合軍に敗れ、1320億マルクという、天文学的な賠償金を払わされた。最初は払っていたが1929年の大恐慌で払えなくなり、ナチスが台頭、第二次世界大戦を呼び起こした。この経験に凝り、第二次世界大戦後、連合国はドイツに賠償金の支払いを求めなかった。
西洋列強は、植民地を独立させた時にも払っていない。植民地に金を払ったのは日本が韓国に払っただけ。ところが、ヨーロッパ諸国は植民地とは総じて良好な関係を保っているが、日韓は対立している。不思議な話である。