118話 消えゆくマルクの記念金貨

2025-05-14

 2001年7月26日、ドイツはマルク記念金貨を発売した。戦後のドイツでは初の金貨だった。2002年にユーロ通貨が導入されるため、マルクという通貨は消滅する。それを記念しようとしたものだ。いわば「最後のマルク金貨」ともいえる。
 この金貨は2001年に流通していた通貨と同じデザインだが、銘刻はドイツ連邦共和国ではなくドイツ連邦銀行となっている。発行枚数は100万枚。これをドイツにある5つの造幣局が20万枚ずつ鋳造、金貨には各造幣局のミントマークが刻印されている。
 重さは12グラムで品位は99.9%。直径は23ミリグラムで表に1ドイツマルク、裏に鷲と「ドイチェブンデスバンク」の刻印がある。価格は発売時で日本では13万3000円、五造幣局の分を集めた5枚だと16万5000円となっていた。ちなみに、鷲はかつてのドイツ帝国のマークだった。
 フランクフルトでは「発売30分で割り当て分がなくなった」ドイツ連邦銀行の支店も出た。しかも、プレミアムがつく人気になった。やはりドイツ人には「マルク」という通貨には深い感傷をもっていたのだろう。
 金の価格は当時、1グラム約1800円。現在の金価格は当時より大幅に高くいなっており、「金貨は長く持て」という格言通りの展開になっている。ユーロがなくならない限り、マルク金貨は復興しない。その意味では歴史的に高い価値の金貨ともいえそうだ。
 

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