世界最古のリデュアの金貨は金の板にハンマーを打ち下ろして作っていました。
「ハンマーによる打刻」という方法です。しかし17世紀になると鋳造方法に変わりました。
1661年、イングランド王チャールズ二世は「枢密院令」を出して、「ハンマーではなく機械を使って貨幣を造れ」と命じました。
実はこれは「金貨の削り」を防ごうとした面もありました。ハンマーで打って作った金貨は周りが滑らかでした。そこで、その縁を少し削ることで金を得ようとする者が後を絶ちませんでした。
馬を動力にした機械式の打刻金貨を造ろうとしたイーロイ・メストレルという男が行いましたが失敗し、「通貨偽造罪」で処刑されています。
その後、パリ造幣局の主任彫刻師だったブリオという男が金貨の回りにギザギザをつければ、金貨の削りを防げると考えました。
これは当初フランスの職人による反対で採用されませんでしたが、1645年に採用。
さらに、イングランドでもチャールズ二世が法令を出して完全な機械金貨を造らせました。
これがその後の世界に広がった「ギニー金貨」だそうです。