世界には多くの黄金のマスクが造られている。もっとも、有名なのがエジプトのツタンカーメンのマスクだろう。他にもギリシャのマスクなどもあるが、南米の古代文明シカンでも黄金のマスクが作られていた。
このマスクは縦横各30センチ程度もあり、普通の人の顔よりはるかに大きい。このように人の顔より大きいマスクは他の文明では作られていない。マスク死者の顔に着けるためのものとすると、ちょっとおかしい。恐らく、権力者が自分の権威を示すため、顔より大きなマスクを作ったのではないだろうか。
素材は金、瓶、銅の合金。色も金色ばかりではなく、緑、えんじ色なお各種の色で構成されている一枚の板ではなく、各種の板を組み合わせたもので、この点でも、他の地域のマスクとは異なっている。
日経では「古代のゴールド」というコラムでこの様に記している。
「異彩を払っているのが目で、鋭い針状の突起がなんと怖い。これはおそらく眼力を示して邪悪なるものを寄せ付けないという意味か、あるいはこの死者の生前の力を示すものかと思われる。とにかく、見ると異様な迫力を感じさせる作品だ」
それにしても、権力者はどこも、死後の世界でも権力を示し、安楽な生活を望んでいるようだ。