76話 クシナーラの金のブッダ

2024-11-13

 クシナーラ(現在のカシア)と聞いただけで、場所がわかるとすれば、よほど敬虔な仏教徒に違いない。というのも、クシナーラはお釈迦様が入滅(=亡くなる)した地だからだ。このクシナーラの地に、1927年、ミャンマーの仏教徒が涅槃(=亡くなること)堂を建立、その中に、5世紀に製作された金の涅槃像(=亡くなった時の横になった像)を安置した。
 この涅槃像は長さ、6メートル。1876年にミャンマー人によって発見され、発見したミャンマー人が金箔を張り付けた。ただ、その後、時間がたつとともにキラキラした輝きは薄れている。ミャンマーはどこでも金のパゴタ、金の仏像があるが、それがインドにまで及んできた格好だ。
 この堂のそばにはヒランナバーティという川が流れている。これは「黄金を産する」を意味している。昔、この当たりは金の産地だったようだ。その意味では金の仏像はあまり違和感がないのかもしれない。
 ただ、「諸行無常」を説いたお釈迦様は金にはあまり関心がなかった。もともと、お釈迦様は王族の出身。金が大切なら、何も出家などしなかったに違いない。
だが、お釈迦様が説いた仏教では東南アジアも中国も日本も、お寺も仏像も金で輝いている。不思議な話だ。
 

アーカイブ
79話 金匱の誓い

2024-12-04

金の小話 71話‐80話

78話 イングランド銀行設立秘話

2024-11-27

金の小話 71話‐80話

77話 黄金半島

2024-11-20

金の小話 71話‐80話

76話 クシナーラの金のブッダ

2024-11-13

金の小話 71話‐80話

≪免責事項≫

*提供される情報はサンワード証券株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。この情報に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格、掲載内容の判断及び同内容に基づく解釈、契約締結等については、などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※商品関連市場デリバティブ取引・商品デリバティブ取引及び取引所為替証拠金取引(くりっく365)に関する重要事項についてはこちら(https://www.sunward-t.co.jp/policy/index.html)をご覧ください。