「オリンピックといえば金メダル、金メダルといえばオリンピック」と、互いに切っては切れない関係にある。だが、金メダルは一般にはまず、手に入れることはできない。ところが、「それに近いものが手に入る」という耳よりな話がある。それはIOC(国際オリンピック委員会)が発行している硬貨を買うことだ。
近代オリンピックは1892年、クーベルタン男爵の提唱で始まり、1896年にアテネで第1回の大会が開かれた。そこでIOCでは1992年から96年を「記念イヤー」として「近代五輪復活百周年記念硬貨」を発行した。特に著名なのが1994年、第3回の発行した記念硬貨でフランスの造幣局が担当した。
発行した金貨は10万枚とかなり少なめにおさえている。価格はフランスで500フラン。日本円でも手に入れることが出来たが、当時は8万円程度だった。
硬貨であってメダルではないが、それだけに換金する時、苦労はなさそう。いや、この手の金貨は時が経つほど値上がりすることが多い。枚数が限定されているので、年を経るごとに価格は上がるのではないだろうか。
もっとも、金メダルは獲得するのに汗と涙が畢よ。しかも、枚数が極限られており、手に入れた人はほとんど手放さない。単なる金貨より、グンと価値があることは間違いないが、金貨でも「金メダル気分」だけは味わえるかもしれない。